2015年7月11日に開催された、『WCAN 2015 Summer』に参加しました。
株式会社so.laの辻 正浩さんのセッション「進化を続ける検索エンジンから集客を続けるポイント」のメモをブラッシュアップしました。
イベントの様子はこちらのWCANブログから
SEOは嫌われている?
- 次々と仕様が変更になる
- どう対応するのか対応するのかわからない
- Googleに振り回されている etc…
↓
嫌だと思うポイントを解消できればSEOと良い関係になれる。
最新の状況
ここ1年の間にも多くのアップデートが発表させているが、インパクトがあったのは…
- モバイルフレンドリーのランキング反映
- ヴェニスアップデート(Venice Update)の日本反映
一般のサイトであればこの二つを押さえておく必要がある。
モバイルフレンドリーの対応
適切なスマホ対応をしていないサイトは、スマホの検索で順位が下落。
cf)2〜3割落ちるところが結構あった。
3つのモバイルフレンドリーがある
- Googleへの対応
→ルールに従って作れば対応できる。一般的なスマホ対応であればOKで、対応するかしないかというレベル。 - ユーザー対応
→スマホ対応を急いだ結果、ユーザーが使いづらい状況に。CVRの大幅低下になりうる。 - 検索対応
→ユーザー自体の行動が変化している。
キーワードが変動している。ex)寝れない、眠気覚まし、暇、etc
キーワードの変化に気がついていない人が多い!(スマホの検索はアナリティクスでnot providedになる率が高い)- 「即時」「地名」が特に重要
- 若年層、女性、多忙な人…
- サジェストの影響が多い
Google Search Console(通称さちこ)を活用してキーワードを確認することができる。
この3つは今後も影響力・重要性が高い!!
地域関連のアルゴリズム
検索場所に近い情報が掲載されたページが上位にくる仕様。
(地域型ビジネスにはチャンス!)
地域判定の基準
- 「どこで」検索しているのか。
- 場所によって地域安定が違う。
- 地名だけでなく距離情報も伝える。(緯度、経度)
- 定期的に更新される
→変更になることもあるので、定期的に結果の確認が必要になる(確認方法:海外SEOブログ)
特定地域と判断されるページにするポイント
これをやれば必ず対応できるというポイントはないので、細かい施策が必要になる。
- 1ページ、1スポットの原則(1ページに多数のスポット情報を盛り込まない)
- 多くのページに住所を正確に記載(フッターなどでもいい)
- 対象地域から離れた地域の地名は可能な限り書かない
- Googleプレイスの無料登録を正確におこなう。Webサイトの設定も。
- 単ワードの基本的なSEOを検討
ex)「名古屋 弁護士」の評価ではなくて、”名古屋の「弁護士」”の評価
その他の対応について
- SSLがランキングに影響→数値上変化なし→今後必要になるかもしれない。
- セマンテックウェブ→特殊な巨大サイトには若干の影響→通常のサイトにはプラスになっていない
- App indexing→アプリ展開しているところは影響あり→それ以外では対応してもムダ
- ページスピード→変化なし(人が使って不便に感じる以外は)→必要なら対応(SEO以外で)
- パンダ、ペンギン→変化なし→スパムを行っていない一般のサイトは気にしない
↓
普通に価値のあるサイトが評価されるようになった。
SEOとうまく付き合うポイント
- 新情報を気にしない
→有効な情報率が低い。Google公式ブログの情報以外は気にしない。 - 変わらない基礎知識を持つ
→ex)「検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書」 - 検索される情報の着実な追加。ターゲットが欲しい情報を着実に追加していく。
コンテンツを充実させるために
似たビジネスモデルのコンテンツを参考にする。
- 業界を選ぶ→自分がユーザとして知っている、似たビジネス形態
- キーワードを20〜30程、出す→興味・検討・選定、どう検索するか
- ページを確認する→どのようなページが上位表示されるか
- 考える→自社サイトに展開する形
SEOで成功するポイント
- 不要な情報はスルーする。情報をスルーすることで悪質な業者の情報も鵜呑みにしなくて済む。
- 変わらない基礎知識と、価値ある情報蓄積。
- 検索エンジンの進化は、売上げアップの機会になる。
感想・まとめ
辻さんのお話を聞くのは初めてだったのですが、普段のお仕事の結果から導かれるデータからみた事実の部分と、長年SEOに携われている勘どころの部分の双方が、バランス良く盛り込まれているセッションでした。
特に、検索キーワードは変化しているという内容は発見でした。スマホサイトの設計の際に「行動が変化している」ということを意識していたつもりでしたが、「キーワード」という切り口は、言われてみればそうだ!と非常に納得しました。足りていない部分でした。
もう一つ、ヴェニスアップデートも活かせていなかった。単純に検索順位が上がる可能性もあれば、例えば、「名古屋 弁護士」というキーワードをいくら狙っていても、実際の住所が名古屋に隣接する別の市の場合、今までよりも検索順位が下がることにもなりうるわけです。そういった検証と対策を提案できる機会がある、そしてそれは、このセッションに参加したからこその気づきです。非常に実になる時間でした。
最後に、以前の記事にも書いた「既存サイトがモバイルフレンドリーにならなかった」件で、粘り強く調べて、対応したことは間違っていなかったことがわかって、安心しました。ありがとうございました。